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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

若者に必要なプロ野球球団の数

若者が労働市場で冷遇されている原因の一つは雇用の流動性の低さで、今や貴重な既得権と化した「正社員の椅子」を、過去に手に入れた中高年が抱えて手放さない社会構造にあります。それも深刻な問題ですが、もう一つ、新たな雇用を生み出す起業が低調だと言う事もあります。新しく生まれて成長する企業は若い労働者を雇用するので若者にとっては希望の星であり、起業家は若者の側につく重要な戦力になります。

既存の企業+既存の雇用を既得権化している中高年 VS 起業家・新しい企業+若年層

みたいな図式です。
新しい企業の成長が経済を拡大させ、つまりパイを大きくして雇用量を増やし中高年も若年層もみんな雇用されるのが理想ですが、最悪、ゼロサムゲームでパイの奪い合いをするのでも構いません。新しい企業が市場を奪って古い企業を駆逐し、そこで雇用されていた中高年が職を失うとしてもOKという事です。それがフェアな競争の結果であるなら、消費者が選んだ商品・サービス(を生みだした企業)が正義であり、見劣りする商品・サービス(しか生産できない企業)やそれに従事している雇用が失われるのは決して悪ではないと私は思います。

人気SNS・モバゲーを運営する株式会社DeNAが、プロ野球球団・横浜ベイスターズを株式会社東京放送HDから買収することが、濃厚のようです。私はこれを歓迎します。プロ野球球団の保有は金食い虫です。オーナー企業が変わる事、というか新たな買い手が出てくる事は巨費負担に耐えられる若い企業が今も生まれている事であり、企業の新陳代謝が進んでいる一つの指標になると考えるからです。

各球団の保有企業を従業員の平均年齢順に並べると、やはり最近球団保有に乗り出した企業が「若い」。企業内に若年層を多く雇用していることがわかります。(注意)従業員の平均年齢については頁下部の脚注を参照→*1

特に今回のTBSからDeNAへの譲渡は象徴的です。弱体化する旧メディア企業が費用負担に耐え切れず、それを高収益な新興メディアの企業が買収する。従業員の平均年齢がおそらく(脚注参照)10歳以上若い企業が、市場と雇用のパイを奪った成果です。

そもそも球団保有は、企業の知名度を上げ広い年齢層に対して信用・ブランドイメージを高める事が目的ですから、新興企業にこそ保有のインセンティブがあります。かつてライブドア楽天が競ったように新しく勢いのある企業がどんどん生まれ、その中から「是非、球団を持ちたい」「いや、我が社の方が経営基盤が強い」という状態になれば良いと期待します。それは、それだけ多くの若者が雇用されている社会情勢だと言う証拠にもなりますから。楽天とDeNAの平均年齢が突出して若いですが、これくらいの年齢の球団が3つ4つでも5つ6つでも、増えるの大歓迎です。
え?、今後球団を手放す企業があらわれるかって?。さぁ…どうでしょう。でも、球団より保有企業がこの先ずっと存続していられるかわからない感じの先行き不安な業界もありますし。もし巨人が売りに出たら、さぞや壮絶な…。まぁそれに、高収益な新興企業がどんどん出れば球団数を増やすって言う手もないわけじゃないでしょう。90年代の米MLBのように。そんなリッチな時代が来れば夢みたいですけど。

*1:読売新聞とロッテは非上場の為不明。中日新聞も非上場だが、同社website内の会社概要の数値を参照した。それ以外の企業については直近の有価証券報告書を参照しているが、同報告書内の「平均年齢」は全従業員ではなく、提出会社=本体or親会社or持ち株会社に所属する従業員のみを計算の対象としている為、実態とかい離している場合がある。①TBSは直近報告書で平均年齢50.1歳となっているが、これは持ち株会社所属75人のみの数字の為「不明」とした。本体従業員が約900人いた2002〜2004年頃の資料では平均年齢42〜43歳の為、その辺が実態と思われる。②西武も、持ち株会社所属284人の平均年齢36.5歳しかわからないため「不明」とした。鉄道事業所属従業員の平均年齢はもう少し高い気がするが確認できない。③ソフトバンクの37.6歳も親会社所属151人のみの平均である。上場している4社(親会社・モバイル・テレコム・テクノロジー)の平均年齢を加重平均すると36.6歳になるので、そちらがより実態かと思われるが、大差ないので37.6歳で表記した。④それ以外の企業は提出会社=本体の従業員数がそれなりの人数規模なので概ね実態に即していると思われるが、やはり全従業員からすると一部人数なので厳密ではない。