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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

クリスマス市場と女子会と本当の共働き

祝日土日という巡り合わせだったクリスマスも間もなく終わります。楽しい三連休だったでしょうか、それとも切ない三日間だったでしょうか?。

クリスマスに参加する資格

戦後日本のクリスマスは、核家族化と共に発展してきたと思います。旧来から日本にあった盆や正月は大家族制度の慣習で、夫の実家に行く、というのは妻にとっては気苦労が絶えない行事です。それに引き換えクリスマスは、日本では実家や親戚と切り離されて妻・夫・子供の三者だけで我が家で楽しむイベントとして歓迎されました。不二家のケーキやケンタッキーフライドチキンがそれを盛り上げます。
松任谷由実松田聖子が「恋人はサンタクロース」と歌った80年代にはカップルにとっても特別な日として定着しており、バブル期にはティファニーあたりは品切れ続出の大混雑。恋人ではなくサンタさんからプレゼントを貰える子供も含め、商業主義の陰謀かどうかはともかく、親・若者・子供と全世代ががっつりクリスマス市場に参加していました。

「第14回出生動向基本調査」18歳〜34歳の男性のうち、「交際している相手はいない」と答えたのは61.4%、女性は49.5%に上り、1987年以来、最も高い数字となった。

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14_s/doukou14_s.asp

安定していたクリスマス巨大市場に変化が訪れています。少子化による市場の縮小だけでなく、晩婚化・非婚化、更に近年は非交際化も進行しているそうで、家庭も交際相手も持ってないので「クリスマス市場に参加できない人」が増加しています。

女子会という所属先

女性陣は、時代の変化に対応策を講じています。「女子会」というのは、別にクリスマスの為にあるのではありませんが、晩婚化・非婚化に対応した新しい制度と言えます。
かつて「女性はクリスマスケーキ」と言われた時代がありました。70年代頃まででしょうか。「24(歳)が売れるピークで25(歳)過ぎたら買い手のつかないゴミになる」と。まぁ酷い言い草ですが、短大出て24歳で結婚すれば独身社会人の期間はわずか4年、高卒で6年。それが今、2010年25〜29歳女性の未婚率は59.9%(1980年は24.0%)、30〜34歳では33.3%(同9.1%)ですから、4年制大卒でも10年くらい独身の人が三割いることになります。データはコチラ
この長期化する「もう子供ではないが、まだ家庭は持っていない」期間を楽しむ方策、所属するコミュニティーが「女子会」なのでしょう。男性からは評判の悪い「女子」という単語は、英語の「Miss」みたいなものに思えます。30代になっても未婚である以上Missだと。「SEX & THE CITY」の影響とも言われていますが、「女子会」を形成することで彼氏いなくても結婚してなくても寂しくない!わいわい騒いでクリスマスに参加する場所が得られます。飲食業界などにとっても大事な新市場です。

男子の行方

じゃあ、男子はどこに行ったんだ?何してるんだ?という話になります。2010年男性の25〜29歳未婚率は約7割、30〜34歳で5割弱。その過半数が非交際。膨大な人数が市場から抜けている計算になります。
これはちょっと行方不明な気もします。男性が低所得化して市場として小さくなった事実もありますが、女性が女子会開くのと同程度の財力はあるはず。貪欲な商業主義がまさかの取りこぼしでしょうか?。AKB48が財力の一部を吸収していると言う話もあります。アイドル市場は昔からありましたが、CDを100枚買って中高生ファンと格の違いを見せつける、なんていうインセンティブは史上初ですから。
あと、ごく一部の方はこんなことも。

「Xmasデートは恥だと思え!」「クリスマス商業主義に踊らされるな!」…カップルだらけの渋谷で"非モテ"がデモ ジョークとしては面白いと思いますが…。

女子会が生まれたもう一つの理由

女性が女子会を作り男性が作らない理由に、既婚未婚格差の大小があると思います。男性の場合、既婚子持ちの課長と今年入社の新入社員が一緒に飲み会に行くことは容易です(行きたいかどうかは別にしてね)。他方、女性の場合、既婚女性は夕食の準備や子供のお迎えがあって、独身女性とは生活サイクルが大きく違います。普段、就業後に飲みに行くのは難しい。だから、同じ生活サイクルの「ママ友」という別の所属先を形成します。
女子会は女性の社会進出のあらわれであると同時に、反面、あいかわらず家事育児を背負っているため、独身組と既婚組が断絶されている結果でもあります。

もう一度、交際や結婚をするために

結婚するしない、交際するしないは完全に個人の自由で、したくない人はそれで構わないと思います。でも、「第14回出生動向基本調査」をもう一度引用すると、

「一生結婚するつもりはない」と答えた男性は9.4%、女性も6.8%

とあります。これも以前に比べると増加していますが、それでも引き算すると61.4-9.4=52で、男性なら52%は「結婚はする気はあるが交際していない」となります(女性は42.7%)。これは勿体ない話です。結婚する希望はあるが非交際は「でも結婚が難しいから交際にも積極的になれない」という原因があり、で、非交際が増大するから非婚化も促進される悪循環になっているかと。
結婚したい人が結婚できるために、男女双方が変えるべき点があると思います。女性については意識の部分で、「男がシングルインカムで家族三〜四人養える所得を得る期待を放棄する」ことかと。これを期待していると相手が見つかりません。
男性は行動面で、「長時間労働を止める」ではないでしょうか。かつての男性は、世帯生活費を一人で稼ぐことと引き換えに家事育児全面放棄が許されてきました。今、所得水準が下がっているのに、終身雇用年功序列正社員と同じくらい家事育児は嫁さん任せでは「それはおかしいだろ」となります。
もちろん「好きで長時間労働している訳でもサービス残業している訳でもない」のでしょうが、終身雇用や年功賃金の代償だったはずの長時間労働が恩恵なしにそれだけ残っているのは異様で、何とか悪弊をひっくり返さないと。そこを変えて「働く時間も子供のお迎えも家事も稼ぎも全て半々」という本当の共働きモデルが定着すれば、今より結婚しやすくなり、交際もしやすくなるんじゃないかと思うんですけど…。誰が船頭となるべきなのか。
交際が増え結婚が増え子供が生まれてクリスマス市場参加者が増えて、景気も少し良くなって欲しい…と考えます。