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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

2011年末に水戸黄門が打ち切られる原因は小泉純一郎元総理にある、と言う仮説

1969年以来42年間に渡り放送されてきたドラマ「水戸黄門」が、今年末に最終回を迎える第43部での打ち切りが決まりました。ここでは、何故「2011年」という年に打ち切りを迎えたのか、その原因を小泉元総理に探ります。

小泉総理は水戸黄門だった

水戸黄門と言う作品の特質は「他力本願」です。(1)権力者たる悪代官は腐敗している。(2)が、庶民は不当な仕打ちを受けても自力で戦う能力は無い。(3)そこへ黄門様が現れ、あれよあれよと不正を解決してくれる。この流れ。正義は自ら実現させるのでなく、誰かに与えられるモノという構図であり、また、驚くべき事に水戸黄門は腐敗している幕藩体制側の一員です。腐敗した権力者を、もっと強い正義の超越的権力者が裁いてくれる神風期待。たまたまナカトミビルに居合わせたヒラ刑事や、たまたま戦艦に乗り合わせた謎のコックが悪を倒す物語と本質的に異なります。

小泉総理が現れた時、彼が余りに水戸黄門に似ている事に驚きました。自民党の一員のくせに「自民党をぶっ壊す!!」と宣言。腐敗政治・利権政治で庶民を苦しめてきた腐れ国会議員どもを裁いてくれる超越正義の総理大臣が出現したのです。長らく水戸黄門を見過ぎて、無意識に超越正義期待を刷り込まれていた国民の目に、小泉総理がリアル水戸黄門降臨!に見えたから熱狂的に歓迎した。私は割と真剣にそう思っています。

しかし、ドラマ水戸黄門には放送に映らない致命的欠陥があります。黄門様が現地に留まるのは一週間だけ。最後に「(悪代官には)追って厳しい御沙汰が降りるであろう。」と無責任な言葉を残して一行はさっさっと次の目的地に向かいます。その後、本当に正義が維持されているかについては放置プレイです。
小泉政権も同じ展開を迎えます。竹中平蔵氏が進めた規制緩和は、サブプライムバブルが膨らみ続けている間は都合良く機能して見えました。が、財界が歓迎した人件費切り下げ&セーフティーネットは整備しない=コスト負担増無しの改革は、バブル崩壊とともに悲惨な別の側面が露わになり、強い社会不安と政策への批判を巻き起こす結果となりました。

水戸黄門は、私たちを救ってくれない。

小泉改革への国民の失望は、日本人が水戸黄門に絶望した瞬間だったと言えます。

水戸黄門視聴率の長期トレンドと短期乖離

下記に、ドラマ「水戸黄門」第1部〜第42部(現在放送中が第43部)までの平均視聴率推移をグラフにしました(第35部が不明)。*1

こうして見ると、80年2月に最終回を迎えた第10部・平均37.8%をピークに、80年代(初代東野英治郎黄門の末期)以降、視聴率は長期低落化トレンドライン=オレンジ点線に、かなりキレイに沿って推移していることがわかります。その中で、主役交代直後の一時的回復を除いて、視聴率がトレンドラインから顕著に乖離している時期が二つあります(赤点線の楕円で表示)。
一つ目は言わずと知れた「日本バブル」。80年代後半〜90年まで、視聴率が上がり続けています。ピークは90年4月最終回の第19部・平均28.9%。バブル景気が悪代官(悪政)を覆い隠した時期です。その後は一転、バブル崩壊によって視聴率はきっちりトレンドラインまで下げてしまいます(赤矢印)。
そして!!、二度目にトレンドラインからの乖離が生じるのが2000年代の前半。平均視聴率15%付近で横ばい維持になっています(第31部の18.1%は里見氏交代による若干の上乗せ有りと思われます)。
ここは、まさしく小泉総理の治世です。小泉政権(2001/4/26〜2006/9/26)と重なっている部を赤点で示しました。第35部のデータ不明が残念なのですが、小泉政権中ほぼ15%を維持し、改革が市場原理主義と批判され始めた政権末期に一旦13.1%に低下。その後、2006〜07年にサブプライムバブルがピークに達し、日本企業が「バブル期をも越える史上最高の決算を発表」などと浮かれていた頃、2007年9月最終回の第37部は14.5%まで視聴率を回復させます。

しかし、最後の抵抗もそこまででした。サブプライムバブル崩壊からリーマンショックへ、経済の悪化とともに視聴率は急落し、再度トレンドラインまで下げています(赤矢印)。
リーマン・ブラザーズFRBに見放されて倒産したのが2008年9月15日。水戸黄門が、放送開始以来初めて視聴率一桁(9.7%)に沈んだのが2008年10月20日。これが偶然とは、私にはとても思えません。

小泉effect

結局、小泉=水戸黄門総理の誕生が反照となってドラマ水戸黄門の人気を一時的に増幅させて視聴率を支え、バブルの崩壊・小泉政権への失望が水戸黄門の挫折となって視聴率を喪失させたと私は見ています。
小泉総理がいなければ、視聴率はもっとトレンドラインに沿って推移したと想像され、その場合、あと1〜2年早く10%ラインを割っていた可能性があります。小泉効果によって水戸黄門は少し延命され、その結果2011年に打ち切りが訪れた、というのが私の仮説。別の歴史では、打ち切りは2009年末だった…かも。
まぁ、雛形さんを裸にしていれば、更に後1年、延命できたかもしれませんが。

*1:データはココの書き込み73番です。この書き込みを信用しない訳ではないのですが、もし、もっとソース性の強いデータがありましたらご教示下さい。