エコポイント格差
先日、雑誌SPA!で面白い記事を読んだので忘れないようにメモメモ。
「神足裕司のこれは事件だ」で、エコポイントを批判的に書いているのですが、気になったのが、同制度の利用者は年齢分布に偏りがあると言う指摘です。元データにあたってみると、確かに。
最大シェアを占めているのが、定年退職しているはずの60代って…。年齢別の人口分布と比較してみます*1
年代 | 人口分布シェア | エコポイント利用シェア | _ 倍率 _ |
---|---|---|---|
20代 | 14.1% | 7% | 0.50倍 |
30代 | 17.8% | 15% | 0.84倍 |
40代 | 15.5% | 17% | 1.10倍 |
50代 | 16.9% | 20% | 1.18倍 |
60代 | 16.3% | 22% | 1.35倍 |
70代以上 | 19.3% | 18% | 0.93倍 |
人口に比例してエコポイントを利用していれば倍率は1.0倍になり、1倍未満ならエコポイント商品を買っていない(買えていない)ことになります。これで見ても、やはり20-30代の貧乏さと、60代の豊かさが目立ちます。若者の車離れどころか、若年層は今やテレビさえ買えないようです*2。
もう一つ別のデータを、平成21年国民生活基礎調査から世帯主の年齢別に見た所得税納税額の分布を見ます。
60代以上になると、所得税非課税or5万円未満という世帯がぐっと増えます。年金収入主体になるので当然と言えば当然ですが。所得税は払っていないが、エコポイント(出所は税金)は30代・40代・50代よりも享受する。なぁーんか納得いかない感じです。
金融資産を貯め込んだ団塊の世代が所得税では捕捉できない年齢に入っていくことで、世代間格差がますます大きくなってしまいます。やはり、消費税率を上げて、「フローの所得は無いが金は使っている(金を持っている)人たち」からの徴税を強めるべきだと思います。