水色あひるblog

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今どきの子供の名前は「大翔」くん・「さくら」ちゃんで間違いないのか?

毎年恒例になっている、2010年生まれの子供の名前ランキングが発表されました。

→トップ10のみをコピペました。全体についてはこちらのページを参照下さい。
表記では「男の子は『大翔』くんが4年連続!女の子は『さくら』ちゃんが6年ぶりにトップ」で、読み方では「男の子は『ハルト』くんが2年連続トップ!女の子は『メイ』ちゃんが初のトップ」だそうです。表記トップ10を見ても、特に男児は読めない級の名前がずらりと並び、いかにもイマドキの名前のオンパレードになっています。でも、これって実際は「イマドキの相当保守的な名前」ランキングではないかという気がします。
ランキングを発表しているのは明治安田生命さん。調査の対象は「明治安田生命の個人保険・個人年金保険のご加入者」となっています。イマドキ、新生児を抱える若い夫婦で漢字生保に加入しているなんて、スゴイ勝ち組。全体の所得階層分布と比べると相当な偏りがありそうです。調査数は男の子・女の子合わせて7883人。出生数は全国で約100万人ですから、このランキングは富裕層0.8%だけの命名傾向に過ぎません。
繁華街の近縁で24時間営業している無認可保育所に行って、「今ここで預かっている赤ちゃんの名前を教えて下さい」アンケートを実施すれば、また違うランキングが成立するのではないかと。そっちを見てみたい気がします。

明治安田生命に加入している若い夫婦は、赤ちゃんが生まれた時、このアンケートに自分たちの子供の名前を投票できることに無上の喜びを感じていそうな気がします。もしかしたら、このアンケートに参加したいがために明治安田生命を選ぶ夫婦さえいそうな…。通常なら嫌がられる企業による個人情報収集なのに、向こうから進んで参加してしまう奇跡。
高度成長期に栄えた、「夫正社員+妻専業主婦+子供二人=巨額の定期死亡保険を売りつけやすい」に最適化されたビジネスモデルを引きずり、ジリ貧にある漢字生保業界の中で、明治安田生命さんは小さいけど良い井戸を掘り当てたなぁ。