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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

iPadが教えてくれる、無駄なもの

(1)パソコンは、3ヶ月ごとに次々新製品を出す必要なんかない
(2)搭載しているCPUは何とかメモリがどうとかなんて、本当はどうでもよかった

実は、そんなことずっと前からわかっていたんですよね。多くの人にとってパソコンは既に無駄なオーバースペック競争だって。でも「使い勝手」を決定するOSはWindowsが独占しているから他社と差別化できない。だから、3ヶ月前の製品に比べてCPUがどれだけ早くなりましたとかHDDの容量が増えましたとか、不毛で枝葉な話しかアピールするものがなかったわけです。*1
iPadiPadであることがウリで、CPUがi5-430Mかどうかとか、メモリがDDR3 SDRAM/SO-DIMMかどうかなんて、大半の人にとってどーでもいい話は出てきません。ユニークなインターフェイス・アプリ・コンテンツをアピールすることで、iPad VS その他全てのパソコン という構図が成立して、「その他」各社がカタログで細かなスペックやら仕様をアピールするほど、それらが似たり寄ったりだと強調される結果になります。
例えるなら、それまでSONY製・SHARP製などどのメーカーのテレビを買っても、電源を入れると強制的にNHKが映るようになっていたのが、リンゴ社製のテレビ買ったらCATV契約とセットになっていて、電源入れたらそれまで見たこともない番組やチャンネルが山ほどあって「テレビって面白れー」ってなり、そこで初めて、テレビで重要なのはLCDパネルや画像処理ソフトの優劣ではなく、コンテンツだったんだと気付くような感じです。
あるいは、iPadはPCよりもゲーム機に近いのかもしれません。ユーザーが待っているのは新しいソフトであって、PS3やDSのハード自体は頻繁に規格変更する必要はありません。(実際には、中の各部品は都度改善・変更されているのかもしれませんが、そこは重要なアピールポイントではないわけです。)

それにしても、Appleさんて凄いなぁと感心します。どこまで事前に計画していたのかはわかりませんが、最初は「携帯型音楽プレーヤー」というWindowsの支配から遠く離れた、PCのOS市場とはかけ離れているように見える領域から入って、その改善型でタッチスクリーン操作を消費者にアピールして、次にこれは「携帯電話」ですというフリで領域を拡大して、最後にPCとの垣根を溶解させて帝国の領土を一気に拡大。MacOSWindowsに対抗するのでなく、実はこれはOSの規格争いだという問題をまったく意識させずにファンを増やしていく手法が見事です。
日本のPCメーカーは、これからどうするのでしょう。このままずっと、Apple VS その他 という構図でWindowsを使うしかないのでしょうか。3ケ月毎の不毛なマイナーモデルチェンジ競争を続けるのでしょうか。技術的な事は良く知りませんが、Windowsで使っているソフトは使えて、OSは独自の物でユニークなインターフェースを構築すると言うのは無理なのでしょうか。「その他」の一員に高い利益を上げる機会があるとは思えませんが。

*1:そういえば10年くらい前でしょうか、各社のヘルプデスク競争が激しかった時期がありましたよね。どこのメーカーのコールセンターが一番親切に電話でトラブル対応してくれるかが雑誌でランキングされたりしてました。これも、PCそのもので差別化できないので、何かで優劣つけるには…、という苦労の表れでしょうか。