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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

もう車を買えない日本人

アメリカは、燃費の良い車への買い換えに最大4500ドル(約40万円)を補助する買い換え促進制度を導入しました。申し込みが殺到して予算を増額。計30億ドル(約2700億円)の予算はわずか一カ月ほどで枯渇し、秒殺で約69万台分の買い換えを生みだしました。

ドイツは、9年以上乗った古い車を廃車にして新車に乗り換えた場合に2500ユーロ(約33万円)を補助する制度を導入。これまた申し込みが殺到して予算を15億ユーロから50億ユーロ(約6500億円)、60万台分から200万台分に増額。これも9月に予算を使い切って打ち止めとなりました。

そして我が国。車齢13年超の車を廃車にして乗り換えた場合に25万円(軽自動車12.5万円)、新規購入で10万円(軽自動車5万円)の補助金がもらえる制度を実施中です。エコカー減税も同時に利用できますので、コンパクトカーであと5万円前後、軽自動車であと1.5万〜2.5万円程度の実質補助を受けることができます。

その現状はと言うと…
エコカー補助、人気失速?…予算消化まだ5%
予算が280万台分で3700億円あるのに対して、9月28日時点での申請件数が約73万台と予定の4分の1程度。
制度の詳細に違いがありますから単純比較はできないでしょうが、それでも日本市場の弱さが目立ちます。今や日本は、補助金が出ようが減税されようが、車を買ったり買い換えたりするだけの金がない国民が増えている事が分かります。

トヨタ自動車の工場を支えている非正規雇用労働者は、年収200-300万で貧乏だからトヨタ車が買えないわけです。悲しい。コスト削減のために労働者の低賃金化を進めれば進めるほど、ますます国内市場は縮小して車を買える人間が減っていく悪循環。国内の自動車販売台数は、乗用車、トラック、バス、軽自動車を含む総合計で2005年度の586万台→562万台→532万台→2008年度は470万台へと3年で110万台以上減少しています*1。国内向けに生産する能力が3年で2割も余剰化していることになります。
車を買える人間がロクにいない国に、これほど多くの自動車工場を抱えておくことの無意味さを、トヨタも日産もホンダも強く感じている事でしょう。これから車を買ってくれるのは中国やインドといった豊かになっていく新興国。為替リスクを抱えながら益々貧乏になっていく日本で生産するより、中国やインド現地で生産する方が合理的でしょう。熟練もなければ企業への忠誠心もない、昨日今日来たようなハケンにやらせても問題が生じなかったのですから、自動車の組み立てなんてどこでも誰でも出来る仕事だということもわかりました。日本の自動車メーカーが国内工場の放棄を決断する日も、そう遠くないかもしれません。
ひょっとして、トヨタが棄てた工場をタタ自動車あたりが買って、貧乏な日本人でも買える安い車を生産する工場として再生してくれるかもしれません。

*1:総合計(登録車+軽自動車)の右上に表記されている4〜3月を使用