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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

東京とサヨナラする勇気、もしくは慎重さ

先日NHKで「首都直下地震 見逃された危機」なる番組を放送していました。Business Continuity Plan(事業継続計画)、つまり地震などの大規模災害があった場合でも事業の継続や早期復旧を可能にするための計画を事前に設計しておく必要があり、日本企業はその点で遅れているといった内容でした。
実は、全くBCPがないのは各企業より「東京」というシステムではないかという気がします。
アメリカなら官のワシントンと民のニューヨーク、中国なら北京と上海と、どちらか一方に災害があっても他方は無傷なので、官と民、どちらかの機能は維持できます。日本は、国会も省庁も民間企業の本社も、あれもこれも中枢機能が全部東京にあります。阪神大震災の時は、官も民も東京が復興指揮をとりましたが、その東京が潰れたら国が丸ごと機能停止になりそう。国家としてのBCPを考えるなら、最初にするべきは「東京」の分散でしょう。とはいえ、民間企業に東京から出ていけとは言えませんから、本来は国会と省庁が出ていくのが筋ということになります。
かつてバブル経済で東京の地価が上がりすぎた頃、「首都機能移転*1」という話が持ち上がりましたが、その後有耶無耶に。まぁ今の日本の財政を考えれば、「新・国会議事堂」をどこかに建設する余裕はないですよね。


せめて、ということで、東京証券取引所だけでも東京を脱出したらどうでしょう。証券市場が存続しているかどうかは、個別企業の事業継続とは比較にならない重要性があると思います。東証も今は株式会社の一企業ではありますが、そこは半公的な判断が可能でしょう。
地震ハザードステーションの地図を見ると、近場では宇都宮あたりが低リスクなので、勝手にそこに移転することにしてみました。
東京証券取引所@宇都宮
栃木県なのに東京証券取引所でいいのか、という声もあるでしょうが、UTSUNOMIYAじゃ世界的に通用しないし、千葉にあっても東京ディズニーランドとか、新潟にあってもラフォーレ原宿という例もあるので、可としました。


などと思いながら東証のHP見ると、何と2010年1月4日稼働予定の新システムが準備中なのだそうです。
Arrowhead/東証の次世代システム
あぁ、2005年以降みっともないシステム障害を繰り返してきましたから、さすがに更新するんですね。「注文応答時間が10ミリ秒以下の高速性」 ほうほう。…あれ?、NYSEって既に応答速度3ミリ秒じゃなかったでしたっけ?。ま、いいか。
「事業継続のための仕組み作りに力を注ぐ」,東証の鈴木システム本部長
「大規模災害などに対応するためのBCP事業継続計画)導入をはじめ,(中略)地震などの災害に対応できるよう,地下に埋めたリング型の光ファイバや二重化したアクセスポイント,正副2カ所のデータセンターで構成する。」 ほうほうほう。やってますね既に。副データセンターの立地場所は書かれていませんが。
どこにあるのかは知りませんが、できれば副センター側を新・東京証券取引所にして、現行の日本橋兜町の設備一式を丸々バックアップセンターにするくらいの方がいい気がします。東京が瓦礫の山と化した時に東証は無傷、というのが象徴的に重要だと思うんですよね。神戸の例を思い出しても、もし本気の震災が来たら、首都高もJRも新幹線も地下鉄も倒壊して、道路は救援物資を運ぶパニック的交通量で麻痺して、東京は当面アクセス不能になるでしょうから。*2
東証が移転すれば、物理的にその傍で商売したい企業が勝手に新東証の立地場所へと移転してくるでしょう。それで「東京」の分散も少ーし進みます。もし新東証を移した都市で災害があれば、速やかに兜町を再開させればいいわけです。


それにしても、来年年初の大発会から新システム稼働なのか…、知らなかったなぁ。年明けいきなり「システム稼働しません!!」なんてことにならないでしょうね。システム移行のBCPは万全ですか?、富士通さん。

*1:[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%96%E9%83%BD%E6%A9%9F%E8%83%BD%E7%A7%BB%E8%BB%A2

*2:そういえば以前、石原都知事が「震災訓練」と称して、自衛隊員を地下鉄に乗せて都心に送り込むテストとかいうのをやってて、失笑ものでしたね。震災直後に地下鉄が使えるのか?とか考えないんでしょうか。地下鉄が普通に営業できる程度の地震なら、自衛隊の出動はいらないんですけどね。