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水色あひるblog

はてなダイアリー 「mizuiro_ahiruの日記」 から引っ越しました。

ワクチンを巡る、仁義なき日本

新型インフル 官房長官「ワクチン不足なら輸入も」(朝日)

【新型インフル】「発展途上国への支援を」とユニセフのアドバイザー(産経)

こういう記事を読むと、「恥ずかしい」と感じるのは私だけでしょうか。
先進国として、ワクチンを率先して製造し、むしろ一部を途上国に供給できる立場であるべき日本が、「足りないから金で買う。その煽り食って途上国に回らなくなっても知ーらない。」と。
官房長官は「輸入」を発表する時に屈辱とか良心の呵責とかを感じなかったのでしょうか?。

日本人の中にもワクチンの一部は途上国に回すべきだと考えている人は多いのではないか。(枠内引用)

はいはいはい。少なくともここに一人はいますよマンスールさん。


さらに、産経の別に記事にも気になる記述があります。

【新型インフル】安全性、「買い占め」批判…ワクチン輸入に課題山積(産経)

ワクチンを含め薬剤を海外から輸入する場合、薬事法は国内で安全性などを確認する臨床試験(治験)を実施することを製薬会社に義務付けている。通常、治験には5年程度かかるケースが多いが、今回のような緊急時には、海外で承認された薬剤を国内でも認める特例承認の適用が可能だ。(枠内引用)

要するに、普段は国内製薬会社を保護するために、輸入するのに5年もかかるような障壁を設けておいて、いざ「本当に輸入が必要な事態」になると突然手のひらを返して「やっぱ治験なんかしなくていいから、さっさと売ってくれよ。」というわけです。

官僚が誰のために働いているか、よくわかるルールですね。


春に流行の第一波があった際、AERAが「厚労省のワクチン鎖国新型インフルエンザ予防への不安」(2009年5月25日号)という記事を書いています。公式HPの記事は既に残っていないようなので、記事をコピペしているBLOGをリンクしておきます。

http://blogs.yahoo.co.jp/abricot0419/29516530.html

──新型インフルエンザで心配なのは、秋以降といわれる「第2波」到来だ。頼みは予防ワクチンだが、日本は「鎖国」により海外に大きく水をあけられている。──
(中略)
 日本のインフルエンザワクチンを作っているのは、武田薬品工業アステラス製薬といった大手医薬品メーカーではない。学校法人の北里研究所(東京都港区)、財団法人の阪大微生物病研究会(ビケン、大阪府吹田市)、財団法人の化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)、株式会社のデンカ生研(東京都中央区)の4法人だ。
(中略)
こうした国内メーカー偏重とも見える姿勢に、厚労省の「ワクチン鎖国政策」があると指摘する関係者は多い。
(中略)
「日本のワクチン生産は、公衆衛生なのだからもうけるべきではないという発想から、公益法人が中心に担ってきました。国に守られていては開発のインセンティブが働かない。その結果、欧米に大きく立ち遅れることになりました」
 インフルエンザワクチンの製造方法でも、日本の技術は世界から立ち遅れている。いざという時に本当に役に立つのかは未知数だ。保険の意味でも海外メーカーとのルートを確保しておくべきではないか。
編集局 松浦 新(枠内引用)

AERA記者・松浦氏の主張は「日本のワクチン生産能力はお粗末だから、今(春)のうちから、海外メーカーから輸入できるルートを確保しておくべき」というもので、つまり現在この記者さんが警告した通りの事態になっている訳です。

でも私としては松浦氏に必ずしも賛成できません。「生産能力がお粗末なのは日本の失政・行政の失敗なのだから、少なくとも途上国に回るべきワクチンを横取りするような輸入はするべきではない。その結果、日本人の死者が増えたとしても、それは日本人の自業自得・自己責任だ。もし被害が出たなら、厚労省の無責任官僚を国民全体で訴えて責任を追及して、行政を改めていくべきだ。」という考え方です。

ま、秋以降新型インフルエンザがどの程度世界で流行するのか、世界全体で見てワクチンが不足するのかしないのか、わかってませんから、私の考えは杞憂に過ぎないかもしれませんが…。そうであってほしいなぁ。